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2023年7月7日
コンプレッサーは熱に弱い、ということを聞いたことはあるでしょうか。
実は、コンプレッサーの故障は暑い季節に多く、しっかりと熱対策を行う必要があるのです。
そこで今回は、コンプレッサーの熱対策や点検項目について解説します。
工場の動力源として必須のコンプレッサーは、止まってしまうと工場全体に影響が出てしまうので絶対に避けなければいけません。
特に、暑い時期は故障が起こりやすく、急いで買い替えされる方も多くいらっしゃいます。
ここでは、普段から気をつけておくべきコンプレッサーの熱対策についてご紹介します。
夏場にコンプレッサーが故障しやすい原因は、熱がこもってしまうことにあります。
コンプレッサーでは、空気を圧縮する際に熱が発生し、その量は消費電力の90%ともいわれています。
換気を十分に行わないと、熱にやられてコンプレッサーが止まってしまうので注意が必要です。
コンプレッサーをベランダのような半屋外に設置している場合、梅雨の時期や台風が起きやすい時期には、雨が内部に入り込まないように注意が必要です。
電装品がダメージを負ってしまい故障の原因になってしまうからです。
雨滴対策が施された屋外用のコンプレッサーも販売されていますが、まだ使える物をわざわざ買い替えるのは大変ですよね。
屋内用のコンプレッサーをお使いの方も多いかと思いますので、カバーをかけるなど十分に対策しましょう。
鉄粉や研磨剤、ほこりを吸い込んでしまうと、フィルターが目詰まりしてしまい、性能が低下してしまったり、故障してしまったりする原因になります。
工場では大気中の汚れは濃くなりがちなので、コンプレッサーの中にも汚れが溜まりがちです。
故障したコンプレッサーはフィルターが真っ黒になっているケースがほとんどなので、確認してみてくださいね。
周辺温度が40℃を超えてしまうと、グリスが劣化して寿命が短くなってしまいます。
反対に、0℃以下の環境では凍結などで作動不良が発生しやすくなってしまいます。
適切な温度で使用し、熱対策を万全なものにしてくださいね。
日常的な定期点検も忘れてはいけません。
オイル量やフィルター、ドレンなどの項目を点検しましょう。
コンプレッサーの日常点検は、運転時間や運転時の状況などから判断・実施するもので、管理者が比較的簡単に行えるものです。
忘れずに行うようにしましょう。
点検項目には、毎日行うもの、毎月行うもの、1年ごとに行うものの3種類があります。
日常点検の際に注意深く観察することで、早期に不具合を発見できる可能性があります。
ここでは、具体的な点検項目について一緒に見ていきましょう。
毎日行う点検項目は、以下の8つです。
・空気タンク内のドレン抜き
・潤滑油の点検
・ドレンコックとナイロンチューブの目詰まりの確認
・逃し弁の作動確認
・オイル漏れがないかの確認
・エアー漏れがないかの確認
・冷媒圧力の確認
・異音が発生していないかの確認
毎月行う点検項目は、以下の2つです。
・吸込ろ過器のゆるみはないか
・コンデンサーの清掃
1年ごとに行う点検項目は、以下の2つです。
・潤滑油の点検
・Vベルトの伸びといたみの点検
潤滑油の点検は毎日の点検と1年ごとの点検の2種類がありますが、日常的な点検では減っていたら補給し、1年ごとに全量交換を行いましょう。
日常的に点検することも大切ですが、コンプレッサーの熱対策のためには使用環境を整えることも大切です。
使用環境が適切でないと、当然ですが故障しやすくなってしまいます。
下記の項目を参考に、使用環境をチェックしてみてくださいね。
まずは、コンプレッサー専用室を用意しましょう。
特に、熱源やオイルミスト、粉塵が出る現場には直接コンプレッサーを設置しないよう心がけましょう。
現場で出る汚れをコンプレッサーが吸い込んでしまうと、フィルタの目詰まりによる性能低下や、圧縮機内部の異常摩耗によって破損事故の原因になってしまい危険です。
また、コンプレッサーと天井の間は1.5メートル、コンプレッサー間は1メートル以上空けて設置しましょう。
しっかりと間隔を空けないと、導入した外気とコンプレッサーから出された高温の排気が混合する前に、熱い空気を吸い込んでしまうからです。
さらに、室内の給気口から換気扇までの空気の流れ道をつくることを心がけましょう。
具体的には、換気扇が高い位置にあり、室内の給気口は吸い込み口側の低い位置に設置されていると空気の流れができています。
設置環境の湿度も大切です。
雨水がかかったり、湿気が多い場所では漏電や火災事故が発生する危険性があるからです。
上記のように適切な環境で使用しないと、急なトラブルや緊急停止につながりかねません。
安全に使用するためにも、しっかりチェックしてみてくださいね。
コンプレッサーは熱に弱く、止まってしまうと工場全体に影響が出てしまうことから、しっかりと熱対策をすることが大切です。
ご紹介した5つの熱対策に加えて、毎日及び毎月の点検項目を見直しましょう。
併せて使用環境をチェックして、トラブルや緊急停止が起こらないようにしましょう。
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