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高圧受変電設備(キュービクル)の撤去とは?

2025年10月28日

「キュービクル」は、工場・倉庫・大型施設などでよく用いられています。キュービクルの更新・新設工事など、検討されている担当者も多いかと思いますが、その際に、キュービクルの撤去ってどうやるんだろうと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで本記事では、キュービクルの撤去に焦点を当てて、どのように撤去を行うのか、何に注意する必要があるのかについて、お伝えします。

キュービクルの撤去までの流れ

キュービクルの撤去にあたっては、以下の流れが一般的です。設置環境や契約電力、撤去目的(受電停止・低圧切替・建屋改修等)によって若干前後することがあります。

ステップ1:現地調査・機器仕様の確認

まず、既設のキュービクルがどのような仕様かを確認します。変圧器容量、遮断器の定格、設置年・メーカー・絶縁油の状態(特にPCB含有の可能性)などを把握します。古い設備では、PCB含有の可能性が高く、撤去・処分にあたって特別な手続きが必要となるため、早期の確認が重要です。

ステップ2:電力会社・行政との事前連携

高圧契約を解除・変更する場合、またキュービクル設備を撤去する場合には、所轄の電力会社との協議が必要です。送電停止日程、引込線の取り外し、計測機器やメーターの処理などを調整する必要があります。また、設備の廃止に伴い、電気事業法・消防法・廃棄物処理法など各種届出が発生するため、行政機関への手続きも忘れてはなりません。

ステップ3:安全対策計画・工事計画の策定

撤去作業では「高圧設備の遮断」「機器解体」「搬出ルート確保」「産業廃棄物の分別・搬出」など多くの工程があり、安全管理が不可欠です。例えば、屋外に設置されていたり搬出困難な位置にある場合には、クレーン・重機・道路使用許可なども必要になることがあります。

ステップ4:キュービクルの撤去工事実施

計画が整ったら、停電を実施し、受電回路を遮断します。その後、キュービクル本体および構内配線・付帯設備(遮断器・変圧器・避雷器等)を解体・撤去します。重機を使用する、道路使用が発生する、運搬車両が必要など、条件によって工期やコストが大きく変わる場合があります。

ステップ5:産業廃棄物処理・跡地処理

撤去後の機器・構材は産業廃棄物としての処分が義務付けられています。特にPCBが含まれていた場合は専用の処理ルートが法律で定められており、適切な処理を怠ると罰則の対象となります。 また、設備跡地をそのままにしておくと安全リスクや管理コストが残るため、基礎の撤去・土地の復旧・将来設備導入を見据えた整備なども検討すべきです。

 

キュービクルの撤去を依頼時にチェックすべきポイント

キュービクルの撤去工事を外部に依頼する際には、以下のポイントを必ず確認しましょう。これらを事前に押さえておくことで、予期せぬトラブルや費用増加を防げます。

ポイント1:仕様・環境の適正把握

  • 現設備の契約電力・機器容量・設置年・状態(特に変圧器の絶縁油・PCB含有の有無)を調査済みか。
  • 撤去後、低圧への切り替えや設備再設置を行う場合、変更後の仕様設計が妥当か検討されているか。
  • 設置環境(屋内/屋外、地盤・搬出ルート・クレーン使用の可否)を考慮し、工事条件が明確か

ポイント2:法令・安全手続きの整備

  • PCB検査・処分手続き、電気事業法・消防法などの法的届出が工事に含まれているか。
  • 電力会社との協議日程、送電停止・引込線処理が計画になっているか。
  • 撤去作業における安全管理(感電・墜落・重機作業・搬出ルート)や工事スケジュールが実務的か。

ポイント3:施工業者の信頼性・見積もりの透明性

  • 高圧設備の実績を持つ業者かどうか、過去の同規模案件の実績を確認
  • 見積もりが「撤去工事費」「産業廃棄物処理費」「搬出・処分費」「手続き代行費」など明確に項目分けされているか。
  • 買取可能な機器や素材がある場合、それを活用することでコスト低減が可能かどうかも確認。

ポイント4:将来性・運用性の視点

  • 撤去後に設備を再設置する場合、将来の設備需要を見据えた仕様変更や余裕を持った設計がされているか
  • 維持管理・保守コストを低減するための配慮(例えば機器のリサイクル可能性、処分コスト軽減策)が提案されているか

電力契約が高圧から低圧に切り替わる、または受電方法が変更される場合の影響分析が含まれているか。

高圧受変電設備工事はお任せください

今回は、高圧受変電設備(キュービクル)の撤去に関してお伝えいたしました。当社では、高圧受変電設備(キュービクル)工事サービスを展開しております。「設置から年数が経っており、突然のトラブルで生産設備への影響が出ないか不安・・・」「点検や更新のタイミングが分からない・・・」「そもそも高圧受変電設備の工事をどこに相談すればよいか分からない・・・」といった方は一度当社へご相談ください。特に南関東エリアであれば迅速に対応いたします。

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