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コンプレッサーはどんな仕組み?種類やポイントをご紹介します

2022年12月5日

「コンプレッサーってどんな仕組みなの?」
こうした悩みをお持ちの方はいらっしゃるでしょうか。
仕組みまでを詳しく理解している方は少ないかと思います。
また、コンプレッサーを選ぶのに迷っている方もいらっしゃるでしょう。


そこで今回は、コンプレッサーの仕組みや種類、選定時のポイントを紹介します。

□コンプレッサーの基本的な仕組みを紹介

ここではまずコンプレッサーの基本的な仕組みについて紹介します。

コンプレッサーとは、気体を圧縮して圧力を高めて連続的に送り出す装置のことを指します。
圧縮する気体の種類や圧縮方式、構造などによってさまざまに分類されます。

*気体の種類による分類

気体による分類では、エアーコンプレッサーとガスコンプレッサーに分けられます。
また、ガスコンプレッサーの中には、水素ガスコンプレッサーや窒素ガスコンプレッサーなども存在します。

*圧力範囲による分類

吐出圧力の大きさによって分類されます。
・吐出圧力がおよそ10kPa未満のものは送風機
・吐出圧力がおよそ10kPa以上0.1MPa未満のものはブロワ
・吐出圧力がおよそ0.1MPa以上のものはコンプレッサー

上記の他に大気圧によって真空状態を作り出すものを真空ポンプと言います。

*圧縮原理による分類

・往復式コンプレッサー
こちらはピストンの往復運動を活用したものです。
シリンダの容積を変化させることによって気体を圧縮していきます。

・回転式コンプレッサー
こちらはケーシング内に回転するローターが設置されています。
ケーシングとローターの間の容積を変化させることによって気体が圧縮されます。

・遠心式コンプレッサー
羽根車の遠心力を活用したものです。
気体に速度エネルギーを与えながら、それを圧力に変換していきます。

・軸流式コンプレッサー
翼型断面を有する翼を回転させて、気体を軸方向に流します。
軸方向に流す間に気体が圧縮されます。

*潤滑方式による分類

・給油式コンプレッサー
まずこちらはシリンダとスクリューの内部に油を注ぎます。
そして圧縮熱の冷却や内部潤滑、シールの作用を活用します。
吐き出される空気の中にはオイルが含まれるという特徴があります。

・ドライオイルフリー式コンプレッサー
こちらは潤滑油や水などを一切使用しないものです。
オイルを使用しないので、吐き出される空気にもオイルは含まれていません。

・水潤滑式オイルフリーコンプレッサー
こちらは水を使用するものです。
こちらもオイルは使用していないことから、吐き出される空気にもオイルは含まれません。

*冷却方式による分類

・水冷式コンプレッサー
こちらケーシングやクーラーに冷却水を流します。
そして、冷却水を利用して圧縮した空気を冷やします。

・空冷式コンプレッサー
こちらは自然放熱やファンによる通風を活用して圧縮空気を冷やすものです。

 

□コンプレッサーの種類について紹介

ここまではコンプレッサーの仕組みからさまざまな分類があることを紹介しました。
ここからはコンプレッサーの種類について紹介します。

・スクリューコンプレッサー
こちらは日本での普及率が最も高いコンプレッサーでしょう。
2本のスクリューの間で連続して圧縮するという構造になっています。
ローターの回転を利用した圧縮方法のため、レシプロンコンプレッサーよりも振動が少なく音も小さいという特徴があります。

・レシプロンコンプレッサー
こちらは往復運動によって空気やガスを圧縮することから大きな音や振動が発生するという特徴があります。
騒音や振動によって悪影響を及ぼすような場所への設置はおすすめできません。

・スクロールコンプレッサー
こちらは今までに紹介した2つのものよりも、振動や音の面で最も優れていると言えるでしょう。
渦巻き状の圧縮部を回転させることによって空気を圧縮するのですが、最も低振動かつ低騒音です。

 

□コンプレッサーを選ぶ際のポイントとは

最後にコンプレッサーを選ぶ際のポイントを紹介します。

オイルフリーコンプレッサーがおすすめ
作業現場に設置した時に騒音がうるさいと作業の邪魔になってしまいますよね。
しかし、こちらであれば優れた静音性で設置場所を選びません。
また、クリーンなエアーを吐き出してくれることから品質の向上も期待できますよ。
さらに、簡単に移動させられるというのもメリットです。
キャスターを取り付けることによって楽に移動させられます。

給油式とオイルフリー
給油式は、効率よく圧縮できるというメリットがあるのですが、圧縮空気にオイルミストが含まれてしまいます。
オイルフリーの場は、オイルミストを含まない綺麗な空気を排出できます。
ご自身の好みや使用場所の状況に合わせて適切な方を選択してくださいね。

インバータと一定速
こちらも大切なポイントです。
前者は運転周波数を変化させることでモーターの回転数を制御します。
負荷が下がったときの効率がよいため、負荷変動が大きい用途向きです。
後者は機械的にロードとアンロードを制御し、空気を圧縮します。
低負荷時の効率がインバータ制御より下がるので、連続高負荷運転向きです。

 

□まとめ

今回は、コンプレッサーの仕組みや種類、選定時のポイントを紹介しました。
コンプレッサーの仕組みについてご理解いただけたでしょうか。
これからコンプレッサーを導入しようとお考えの方は、紹介した種類や選定時のポイントを参考にしていだければ幸いです。

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