お問い合わせ

お役立ち情報

クレーン・チェーンブロックで発生する「異音」とは?点検のポイントを解説!

2026年1月28日

工場内の重量物運搬に欠かせない天井クレーンやチェーンブロックで、「最近、巻き上げ時に変な音がする…」などと感じていませんか? こうした異音の発生は重大事故につながりかねない故障の予兆の可能性があります。今回は、クレーン・チェーンブロックから発生する「異音」の種類と、そこから推測される故障箇所、そして担当者がとるべき対処法について解説します。

【目次】

異音から想定する不具合箇所

異音とともにワイヤーロープの「素線切れ」にも注意が必要

フックとチェーンのチェックポイント

まとめ

 

異音から想定する不具合箇所

クレーンからの異音は、その聞こえ方によって原因がある程度想定することができます。

例1)「キーキー」「キシキシ」という高い金属音

車輪やレールの油切れ、フランジとレールの摩擦が原因で発生することが多いです。給油で直る場合もありますが、レールアライメントが不具合を起こしているいる可能性もあります。

例2)「ゴリゴリ」「ガリガリ」という低い振動音

ベアリングの破損、ギアの摩耗・欠けが原因で発生することが多いです。放置すると駆動部がロックし、荷の落下や動作不能につながります。

例3)「ブーン」という唸り音(動作しない)

モーターの欠相(単相運転)、ブレーキの開放不良が原因で発生することが多いです。またモーター焼損の直前の可能性があり、異音が発生した場合はすぐに使用停止する必要があります。

異音とともにワイヤーロープの「素線切れ」にも注意が必要

異音と同時に確認していただきたいのが、ワイヤーロープの状態です。 「乱巻き」によって潰れた箇所や、素線が切れてヒゲ状になっている箇所はありませんか?ワイヤーの劣化は、シーブやドラムを傷つけ、新たな異音の原因にもなります。

ワイヤーロープは消耗品ですが、見た目で「まだ使える」と判断してしまいがちです。しかし、クレーン等安全規則(第213条)には明確な廃棄基準があります。以下の症状が一つでもあれば、即座に交換が必要です。

① 素線の断線数が10%以上
ワイヤーロープは多数の細い線(素線)を撚り合わせてできています。「1ピッチにおいて、素線の数の10%以上が切断しているもの」は廃棄対象です。

現場での目安として、 ワイヤーの編み目一つ分の範囲内で、ヒゲのように飛び出した素線が目立つようになったら交換時期が近いサインとなります。

② 直径が減少している
摩耗により、「直径が公称径(新品時の太さ)の7%以上減少しているもの」は廃棄対象です。例えば、新品時に10mmのワイヤーであれば、9.3mm以下になった時点でアウトです。ノギスを使用して定期的に測定することをお勧めします。

③ キンク(型崩れ)や腐食の発生
ワイヤーが折れ曲がって癖がついた状態や、著しいサビ・腐食が見られる場合も強度が大幅に低下しているため交換が必要です。

 

フックとチェーンのチェックポイント

ワイヤー同様に負荷がかかる「フック」と、チェーンブロックの「リンクチェーン」のチェックも同様に重要です。下記のような症状が出ている場合、特に注意が必要です。

・フックの開きと摩耗

フックは長年の使用で少しずつ変形します。これを「口開き」と呼びます。新品時の寸法と比較して、口の開きが5%以上広がっているものは廃棄・交換することを推奨いたします。

・ロードチェーンの伸び

チェーンブロックのリンクチェーンは、過負荷や経年劣化で「伸び」が発生します。メーカー指定のリンク数の長さを測定し、基準値より2%以上伸びている場合は交換が必要です。伸びたチェーンはスプロケットと噛み合わなくなり、破断や動作不良の原因となります。

 

クレーン・チェーンブロックの新設・更新・修理メンテナンスは当社にお任せください!

当社では、クレーン・チェーンブロックの新設・更新・定期点検サービスを展開しています。特に南関東エリアであれば、専門スタッフが迅速に対応いたします。

>>クレーン・チェーンブロックの新設・更新・定期点検サービスはこちら

関連記事

2022/12/12

次世代節電ユニット「エコモ(ECOMO)」のご紹介

近頃、工場の電気代が非常に高騰しています。この電気代高騰の要因としては、2022年2月末に勃発したロシア・ウクライナ紛争等による世界的なエネルギー価格高騰が挙げられます。生産技術・保全担当者様の中にも...

詳しく見る »

2023/04/03

コンプレッサーの水抜きはどれくらいの頻度で行うべきかを紹介

コンプレッサーを導入予定の方はすでに使用中の方の中で、水抜き処理って本当に必要なのかという疑問を抱いている方は多いです。 コンプレッサーの内部に溜まってしまった水は放置で良いのではと思う気持ちはわか...

詳しく見る »

2026/07/26

コンプレッサーなどの安定稼働を実現する「定期診断」とプロの測定技術の活用法

1. 引き渡し後の定期的なメンテナンスが設備の真の寿命を決める 工場の設備は、導入や修理が完了し、真新しい状態で引き渡されたその瞬間からすでに劣化が始まっています。コンプレッサーやクレーン、動力用の...

詳しく見る »