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工場で使用されるコンプレッサーとは?留意してほしい不具合についても解説します!

2024年4月22日

工場の生産現場での中枢的な役割を担っている「コンプレッサー」。
コンプレッサーの購入を検討しているけれども、どのような特徴を持つコンプレッサーがニーズに適しているのか悩んでいる方が一定数いらっしゃるでしょう。


そこで今回は、コンプレッサーとは何か、コンプレッサーの種類とその特徴、また生じやすい不具合について解説します。

□工場で使用されるコンプレッサーについて紹介します

*コンプレッサーとは何か

コンプレッサーとは、「空気を圧縮して圧縮空気を生み出す機械」のことを指します。
0.1MPa(約1.0kg/平方センチメートル)以上に圧縮でき、大体の工場で使用されています。
ちなみに、吐出圧力が10KPa未満のものをファン、10KPa〜0.1MPa未満のものをブロアと呼びますので、覚えておきましょう。

なお、工作機械やプレス機などの駆動用、様々な製造工程の動力源等に使用されており、金属加工を行う工作機械に限っても、工具の脱帽やツールチェンジの回転、切り屑のエアブロー、工具のスピンドル回転など使用用途は多種多様です。

*工場の心臓部にあたるコンプレッサー

圧縮空気の供給が止まると工場の生産自体がストップしてしまうため、コンプレッサーは生産現場において肝要な役割を担っています。
しかし、導入する際は、十分なサービス体制が納入地で整っていることが前提条件です。

*多くの電力を消費するコンプレッサー

工場全体で使用される電力の25%ほどがコンプレッサーによる電力消費であると言われております。
さらに、コンプレッサーを10年間使用した場合だと、ライフサイクルコストのうち電気代が占める割合は約80%〜90%にまで及びます。

そのため、省エネ性の高いコンプレッサーの導入、またはドライヤやフィルター等の周辺機器を含むエアシステム全体を最適化することは、製造コストの削減や脱炭素社会への貢献のために非常に大切です。

□コンプレッサーの種類とは?

*コンプレッサーには3種類あります

1.レシプロコンプレッサー
レシプロコンプレッサーは、「シリンダー内のピストンをモーターで往復運動させ、シリンダー内の容積変化により空気を圧縮させるタイプ」となっています。
小型〜中型の機種が主流で、音や振動が最も大きくなっています。
ちなみに、モーター出力が0.2kw〜0.75kw、タンク容量は最大200mlです。

安価であるため最も売れているコンプレッサーです。

2.スクリューコンプレッサー
スクリューコンプレッサーは、「ケーシング内で雄と雌のスクリューロータを回転させて空気を圧縮させるタイプ」となっています。

なお、オイル式とオイルフリー式があり、オイル式は雄雌ローターが接触して圧縮空気を生み出すのに対して、オイルフリー式は雄雌ロータが非接触で圧縮空気を生み出します。

オイル式の場合だと、空気圧縮率が高く、馬力も高いですが、定期的なメンテナンスが必須です。
また、オイルフリー式の場合は、空気圧縮率が低く、メンテナンス期間も長めで、クリーンな空気の供給が可能になります。
きれいな空気を必要とする食品機械や化学機械で重宝されやすいです。

3.スクロールコンプレッサー
スクロールコンプレッサーとは、「空気を圧縮するための渦巻き形状の装置が2個あり、1個は固定されてもう一方が周回して空気圧縮を行うタイプ」となっています。
空気圧縮率が高く、音も静かという特徴も兼ね揃えています。

□気を付けてほしいコンプレッサーの不具合について紹介します

*起こりやすいコンプレッサーの3つの不具合

1.空気圧が上がらない、または空気圧が下がっても再稼働しない
こういった症状がある場合は、恐らく圧力スイッチに不具合があると考えられます。
圧力スイッチの故障が発覚した場合は、修理会社に部品を取り寄せてもらうよう依頼して、交換してもらいましょう。

なお、部品は安価ですので、お金の心配は必要ありません。

2.電源が入らない
電源が入らなかったら、マグネットスイッチに原因があると捉えましょう。
マグネットスイッチは、電気の入り口に取り付けられており、劣化や破損により、電源が入らなくなります。

この場合は、スイッチ関連を取り扱っている商社、販売店で同じ型式のマグネットスイッチを取り付けてもらいましょう。
なお、回路図通りに配線すれば、自力でも交換できるので試してみましょう。

3.音がしたり、空気が漏れている
この症状は、シリンダー内部の部品が劣化したりぶつけたりして欠け、その欠けた部分がエアーと共に流れ、シリンダー以外の部分を破損させることにより生じます。

この場合は、修理会社に部品を取り寄せてもらい、取り替えてもらいましょう。

□まとめ

コンプレッサーとは、「空気を圧縮して圧縮空気を生み出す機械」のことです。
工場の生産現場において重要な役割を担っており、多くの電力を要します。
さらに、コンプレッサーにも種類があり、「レシプロコンプレッサー」、「スクリューコンプレッサー」、「スクロールコンプレッサー」があります。
また、コンプレッサーには、「空気圧が上がらない」、「電源が入らない」、「音がする」などといった不具合も起こりやすいので気をつけましょう。

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