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2025年1月16日
モーターは、あらゆる機械や装置の心臓部と言えるほど重要な部品です。
適切なモーターを選定することで、装置の性能を最大限に引き出し、効率的な運用を実現できます。
逆に、選定を誤ると、装置の故障や性能低下、エネルギーの無駄遣いにつながる可能性もあります。
本記事では、モーター選定の基本ステップから注意すべきポイント、そして具体的な製品例まで、わかりやすく解説していきます。
どのような装置にモーターをしようするのか、その用途や動作環境を明確にすることが大切です。
以下の点を考慮する必要があります。
・装置の種類(搬送装置、ロボットアーム、ポンプなど)
・必要な動作 (回転、直線運動、揺動など)
・駆動対象物の重量や大きさ
・必要な速度、トルク、加速度
・動作環境 (温度、湿度、粉塵、振動など)
・電源の種類 (AC、DC)
これらの要素を具体的に把握することで、必要なモーターの性能が見えてきます。
トルクや回転速度、出力を計算する必要があります。
トルクは回転させる力を表す指標で、必要トルクは、駆動する物体の重量や大きさ、摩擦抵抗などを考慮して計算します。
また、回転速度はモーターが1分間に回転する回数 (rpm) を表し、装置の動作速度に合わせて適切な回転速度を選びます。
・必要トルク(N・m)= 力 × 半径
出力はモーターが仕事をする能力を表す指標で、トルクと回転速度から計算できます。
・出力(W)= トルク × 回転速度 ÷ 9.55
これらの計算には、専門的な知識が必要となる場合もありますので、メーカーのカタログや選定ツールなどを活用したり、専門業者に相談するのも有効です。
必要な性能が明確になったら、用途に合ったモーターの種類を選びます。
代表的なモーターの種類は以下の通りです。
直流電流で動作するモーターです。小型で制御がしやすいという特徴があり、家電製品や玩具、小型ロボットなどに広く利用されています。ブラシ付きとブラシレスの2種類があります。
構造がシンプルで安価ですが、ブラシの摩耗によるメンテナンスが必要となります。
ブラシがないため、長寿命でメンテナンスの手間が少なく、高効率という特徴があります。
交流電流で動作するモーターです。直流モーターに比べて大型で、力強い回転を得られます。産業機械やポンプ、ファンなどに利用されています。
交流モーターの中で最も一般的なタイプで、構造が簡単で堅牢、そして低価格というメリットがあります。
回転速度が電源周波数に同期しているモーターで、精密な速度制御が必要な用途に適しています。
パルス信号によって回転角度を制御できるモーターです。精密な位置決め制御が必要なプリンターや工作機械、ロボットなどに利用されます。
フィードバック制御によって、正確な位置決めや速度制御を行うことができるモーターです。ロボットアームや工作機械、CNC装置などに利用されます。
モーターをどのように制御するかも選定において重要です。その際にインバーターやドライバーの選定も同時に検討しましょう。
インバーターとは、交流モーターの回転速度を制御する装置で、省エネ効果や、スムーズな加減速を実現できます。
一方、ドライバーとはDCモーターやステッピングモーターを制御する装置です。モーターの種類や用途に合わせて適切なドライバーを選びましょう。
モーターの選定において、最も重要な要素の一つが トルク と 回転速度 です。装置が必要とするトルク・速度にモーターが対応しているかを確認しましょう。
モーターのカタログには、トルクと回転速度の関係を示す 特性曲線 が記載されています。特性曲線を参考に、装置の動作条件に合ったトルクと回転速度を満たすモーターを選定しましょう。
装置に搭載できるモーターのサイズには制限があるため、設置スペースに収まるサイズのモーターを選定しましょう。
また、モーターの重量は、装置全体の重量に影響します。特に、可動部や軽量化が求められる装置では、モーターの重量も考慮する必要があります。
モーターの 効率 と 消費電力 は、ランニングコストに大きく影響し、効率が高いほど、消費電力を抑え、エネルギーコストを削減できます。
また、モーターの消費電力は、装置全体の消費電力に影響します。したがって、消費電力の低いモーターを選定することで、省エネルギー化に貢献できます。
モーターの 耐久性 と メンテナンス性 は、装置の寿命やメンテナンスコストに影響します。モーターには使用環境や運転条件によって、様々な負荷がかかります。耐久性の高いモーターを選定することで、故障リスクを低減し、装置の寿命を延ばすことができます。
またモーターのメンテナンスには、定期的な点検や部品交換が必要です。メンテナンス性の高いモーターを選定することで、メンテナンスの手間やコストを削減できます。
初期費用などの価格だけでなく、全体的なコストパフォーマンスを考慮することが必要です。交換やメンテナンスを含むランニングコストや耐用年数も含めたトータルコストを比較することが大切です。
必要以上に高性能なモーターを選ぶと、無駄なコストが発生しますので、オーバースペックに注意して選定することが大切です。
また、誤った条件設定は装置のトラブルを招く原因となりますので、負荷条件を正確に把握して選定をすることが重要です。
選定後は実際に試運転を行い、選定したモーターが装置に最適かを確認するとトラブルのリスクを低減できます。
モーター選定は、機械のパフォーマンスと効率に直結する重要なプロセスです。
本記事を参考に、適切なモーターを選び、装置の性能を最大限に引き出しましょう!
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